劇場公開作品だが

西部劇パーフェクトコレクションに収録されている『拳銃の誓い』(1947年/監督:レイ・テイラー)を観る。判事に頼まれてやって来た保安官が、町に横行する無法者を取り締まる西部劇です。
ルイズ(ポーラ・ドリュー)は祖父ホルデン判事(ジョナサン・ヘイル)を訪ねる途中で駅馬車強盗に襲われ連れ去られます。その頃、判事に呼ばれてやって来た保安官のジョニー(ジョン・ホール)は酒場で昔の恋人キティ(マーガレット・リンゼイ)と再会。判事の孫娘が行方不明という報せが入り、ジョニーは単身捜索に向かいます。小屋でルイズを発見したというカートライト(ロバート・ウィルコックス)と遭遇。ルイズは救い主としてカートライトを信頼しますが、ジョニーはカートライトを疑います。カートライト一味は銀行を襲い、邪魔なジョニーに罪を被せ投獄。ジョニーはキティに助けられ、カートライトが事件の黒幕と知った判事は、ジョニーと自警団を結成しますが……
アンディ・ディヴァインがキティの酒場の支配人役で顔を見せているくらいで、西部劇には馴染みのない役者ばかり。レイ・テイラーの演出は一本調子でメリハリがなく、ひきつけるものがありません。西部劇全盛時代に粗製濫造された一本で~す。

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画像は、ジョン・ホールとマーガレット・リンゼイ。

日本人の知らないB西部劇スター

西部劇パーフェクトコレクションに収録されている『町の黒幕』(1950年/監督:R・G・スプリングスティーン)を観る。連邦保安官が町で発生する犯罪事件の黒幕を暴く日本未公開作品です。
駅馬車が何度も襲われ、経営者のナゲット(エディ・ウォーラー)は、連邦保安官のロッキー・レイン(アラン・ロッキー・レイン)に捜査を依頼します。ロッキーは町に向かう途中で何者かに襲撃され負傷。ジェーン(マーサ・ハイヤー)に助けられたロッキーは、密かに事件を捜査し、住民に信頼されている保険業者のクレイル(ステファン・ケイス)が黒幕と考え……
アラン・ロッキー・レインは、1940年代にシリアル(毎週1本ずつ公開していく20分程度の連続活劇)西部劇でデビューし、“レッド・ライダー”シリーズなどで着実に人気をあげていきました。最初はアラン・レインの芸名でしたが、47年以降の40本近くある作品の役名は全てロッキー・レインで、アラン・ロッキー・レインと名乗ります。B西部劇がテレビ西部劇に取って代わられてからは、なかば引退状態でしたが、人の言葉を話せる馬をめぐって展開する日本でも人気のあったコメディ『ミスター・エド』の馬の声で出演。日本の放送では日本語吹替えだったのでアラン・ロッキー・レインの声は聴けませんでしたけどね。ちなみに日本語版の声は三遊亭小金馬(現:4代目金馬)で~す。

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画像左からアラン・ロッキー・レイン、ステファン・ケイス、エディ・ウォーラー、マーサ・ハイヤー

再びB西部劇

 西部劇パーフェクトコレクションに収録されている『キャシディと牛泥棒』(1941年/監督:レスリー・セランダー)を観る。B西部劇ヒーロー“ホパロング・キャシディ”シリーズの一編です。
キャシディ(ウィリアム・ボイド)仲間のラッキー(ラッセル・ヘイドン)、カリフォルニア(アンディ・クライド)と盗まれた牛を捜しにきた町は、無法者のフレイザー(ビクター・ジョリー)が支配する無法の町。新聞社を営む町長(モリス・アンクラム)に、フレイザーの手下(グレン・ストレンジ)をやっつけた腕前を見込まれ、キャシディは保安官になります。キャシディはフレイザー牛泥棒と考え、捜査を開始。フレイザーたちから悪事のうわまえをはねている酒場の主人ベル(イブリン・ブレント)はキャシディを誘惑しようとしますが……
同じB西部劇でもシンギング・カウボーイと違って、こちらは容赦なく悪党を撃ち殺したり、悪女が色気でせまってきたりと大人も楽しめる内容です。ビクター・ジョリーは旧い西部劇ではお馴染みの悪役。グレン・ストレンジは、テレビ西部劇『ガンスモーク』のキティの酒場のバーテンダー役で顔を知ったのですが、B西部劇専門の傍役。彼のようなB西部劇専門の傍役たちが、50年代後半~60年代前半に大量に作られたテレビ西部劇を支えるので~す。

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画像左が、ウィリアム・ボイド。シリーズ初期の作品のせいか、ホパロング・キャシディのトレードマークである黒づくめのスタイルではありません。
B西部劇についてはココヘ⇒http://www2u.biglobe.ne.jp/~kazu60/seibusi2/senzen3.htm


 

再び西部劇

西部劇パーフェクトコレクションに収録されている『消えた地図』(1948年/監督:ジョージ・シャーマン)を観る。愛馬を殺されたうえに殺人犯にされた男が真犯人を追跡する日本未公開作品です。
ニック(ロバート・ヤング)はお産間近の馬を連れ鉱山町に立ち寄ります。移動雑貨屋のルエラ(マーガリート・チャップマン)からお産道具を購入。仔馬は無事生まれますが、探鉱者を殺して金山の地図を奪って仲間割れした男に母馬を奪われ、無理な乗馬で母馬が死にます。ニックは男を射殺。男と仲間割れしたもう一人の男テックス(バートン・マクレーン)の証言で、探鉱者殺害の犯人として保安官に追われます。無実を信じるルエラに仔馬を預け、ニックはテックスを追いますが……
サグロアサボテンの中の追跡劇は西部劇らしくてグッド。だけど、仔馬が心配になって追跡の途中で戻ってきたり、仔馬とロバの愛情物語が展開したりと盛り上がりに欠けます。主演が『パパな何でも知っている』のロバート・ヤングなので、西部男の雰囲気がなく、今イチで~す。

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佐渡旅行3日目(9月6日)

本日は、7時45分にホテルを出発して、玉堂窯元→北沢浮遊選鉱場跡→尖閣湾→夫婦岩を見て佐渡観光終了です。
玉堂窯元は伝統工芸品である無名異焼きの窯元。無名異とは酸化鉄を多く含んだ陶土で、焼きあがると非常に硬いため金属音がします。湯呑茶碗など使えば使うほど光沢を増してくるとのこと。北沢浮遊選鉱場跡は、かつては東洋一と云われた鉱石の処理場。1937年に建造され、1ヶ月に5万トン以上の処理能力を持つ選鉱施設でしたが、佐渡鉱山の大規模な縮小に伴い、1952年に閉鎖。廃墟化した遺構が幻想的な雰囲気をかもしだしています。
尖閣湾は、30m級の尖塔状の断崖が連なる名勝地。1950年に国定公園に指定されています。揚島遊園の展望台から一望。近くには、『山椒大夫』の主人公・厨子王が生き別れになった母と再会したという達者海岸があります。夫婦岩は、七浦海岸にある大きな二つの岩。『古事記』の国生み神話に由来するそうですが、はっきり言って、ただの岩です。

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ドライブイン夫婦岩で、ブリカツの昼食した後、両津港から13:20発のジェットフォイルで新潟港へ。今回のツアーでは、当初は14:25発のジェットフォイルの予定が旅行会社のミスなのか指定席が確保できず、1本早い便になりました。そのため、見学施設の省略はなかったものの、当初の行程が変更され、1日目はホテルに遅く着き、3日目は早く出発。新潟駅では1時間30分の待ち時間がでる仕末。費用対満足を考えると、やっぱり“それなり”というのが団体ツアーで~す。

佐渡旅行2日目(9月5日)

本日は、8時にホテルを出発して牛尾神社→トキの森公園→東高山清水寺→妙宣寺→尾畑酒造→真野御陵→宿根木→小木→ホテルという日程。
牛尾神社は、杉林に囲まれた能舞台を持つ神社。安産杉があって、子宝を願う婦人が触ると御利益があるとのこと。トキの森公園では、天然記念物のトキを見学。東高山清水寺は、京都の清水寺を模して建造されたお寺。小規模ながらも、ちゃんと清水の舞台もありますよ。妙宣寺は、新潟県内唯一の五重塔があるお寺。光栄のゲーム「信長の野望」にも出てくる佐渡・雑太城の跡地に建てられました。尾畑酒造では、酒造見学と“真野鶴”の試飲。真野御陵は“承久の乱”で佐渡に流された順徳天皇の御陵。
佐渡歴史伝説館での昼食の後、宿根木へ。宿根木は北前船の寄港地として発展した小木海岸の入江の集落。その町並は国の重要伝統的建造物群保存地区となっています。町のガイドさんと散策。『男はつらいよ 旅と女と寅次郎』のロケ地でもあります。小木は直江津へのフェリーが就航している港町。たらい舟体験とモーターボートで青い入江見物です。岩礁や入江の多い海岸では漁をするのに小回りのきくたらい舟が適していたんですな。漕ぎ手が女性なのは、佐渡情話(たらい舟で佐渡から柏崎まで愛する男を追っていった娘の民話)に因るものでしょう。実際に試した女性漕ぎ手がいまして、19時間かかったとのこと。青い入江は琴浦洞窟群にあります。太陽光が海に入ると光の一部は海に吸収されますが、青や緑の光は吸収せずに反射するのでオーシャンブルーに輝きます。天気が良いこと、波がないこと、太陽の角度が良い時間であること、これらの条件がみたされると絶景となるのです。運よく絶景を見ることができました。

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16時30分にホテルに戻り、本日の予定終了。

佐渡旅行1日目(9月4日)

クラブツーリズム佐渡3日間ツアーに参加。自由がきかない団体ツアーは好みじゃないのですが、今回は効率優先です。
大宮発9:17の「とき309号」に乗車。指定号車の扉のところで添乗員が待っていました。ツアー参加者は私たち夫婦を含めて25名。新潟駅からタクシーに分乗して新潟港へ。ターミナルで軽く昼食をとった後、佐渡両津港へはカーフェリー。1等船室にクラス変更できるというので追加料金を払って1等椅子席へ。フラットリクライニングできる椅子は飛行機のビジネスクラス並。畳敷きの2等船室での2時間30分の船旅は、膝や腰にくるんでね。
両津港を15時に出発して大佐渡スカイラインを通って佐渡金山へ。途中の白雲台展望台では、天気が良くて佐渡島全体が見渡せました。佐渡金山は、江戸時代の宗太夫抗と明治時代の道游抗の二つの坑道を見学できるのですが、時間の関係からどちらか一つを選ぶことになり、私たちは宗太夫抗を見学。当時の金鉱堀りの様子を人形が再現。センサーで前を通る見学客を感知して人形が話しかけてきます。資料館のジオラマもグッド。
18時過ぎに宿泊先の椎崎温泉・ホテルニュー桂に到着。夕食は、“おけさショー”を見ながらの“紅ズワイガニ1杯付きの海鮮会席”で~す。

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画像は、佐渡金山・宗太夫抗のお人形さん。