試合開始までは読書

nostalji2006-06-18

W杯の日本対クロアチア戦が始まるまでに、図書館で借りてきた、白戸五十八:著の『ジンギス汗は義経だった』(叢文社:2000年3月1日初版発行)を読了。ジンギス汗=義経というのは、日本人のロマンをかきたてるものですが、著者の夢想の世界に終わっており、小説としては人物描写や背景描写が稚拙で物足りません。だけど、私はこの手の法螺話が大好きなので一気に読んでしまいました。ところで、何故こんな伝説が出てくるかというと、“義経生存説”というのがあって、義経は平泉で死なずに蝦夷に渡ったという伝説が根強く残っているんですね。そして、蝦夷に渡った義経は、平取のアイヌ伝承によると「ホンカン様は黄金の鷲に乗ってクルムセの国に行った」とあるんですよ。ホンカン様が判官を指しているのか、クルムセの国がモンゴルを指しているのか、客観的証拠はありません。一方、ジンギス汗の歴史を伝える史書として、“元朝秘史”と“集史”があるのですが、モンゴル統一までは口伝に基づいたもので、客観的事実に乏しいんですね。それで、ジンギスはゲンギス=源義経からきているといったような詭弁を弄すれば如何とでも解釈できるわけで〜す。
でもって、日本対クロアチア戦ですが0−0で引き分け、99.99……%終わりました。火事場のクソ力を期待したけど、ダメだったか。