まとめてカツシン

nostalji2007-07-06

録画していた若き日のカツシンの時代劇『天下を狙う美少年』、『紅あざみ』、『千代田城炎上』を観る。
『天下を狙う美少年』(1955年・大映/監督:荒井良平)は、お馴染み“天一坊”の物語。カツシンの天一坊は、邪気のないイタズラ坊主的存在で、世の中への反逆精神はありません。平凡なキャラで魅力ありませんな。逆に大河内伝次郎の山内伊賀亮は、これまでのバンツマ(素浪人罷り通る)や右太衛門(八百万石に挑む男)の立派すぎるキャラと異なり、山師ぶりを見せて悪の魅力があります。アウトロー・ヒーローが似合う大河内伝次郎の本領発揮といったところでしょうか。
『紅あざみ』(1959年・大映/監督:安田公義)は、コシヌケを装って敵を欺き、正体を隠して味方を助けるという“快傑ゾロ”的ヒーロー映画。定番キャラが定番通りの行動をして、定番通りの結果となる定番娯楽時代劇ですな。だけど、最近この手の時代劇がないので、楽しめましたよ。画像は、『紅あざみ』のラストシーン。カツシンと青山京子です。
『千代田城炎上』(1959年・大映/監督:安田公義)は、新珠三千代が主人公の大奥物語で、カツシンは刺身のツマのようなものです。一応、クレジットのトップはカツシンなんですけどね。およそ時代劇の似合わない現代女優による最近の“大奥”ドラマより安心して見てられま〜す。