正月はオールスター映画

nostalji2008-01-15

録画保存していた『勢揃い東海道』(1963年・東映/監督:松田定次)を観る。1963年の東映正月映画です。盆と正月はオールスター映画が定番でしたね。ストーリーよりもスター中心の映画であることが、この作品を観たらわかります。タイトルで下から上にスクロールする2名ずつ横並びのキャストの配置が見事にバランスしていますよ。トップはもちろん片岡千恵蔵市川右太衛門、締めが当時東映時代劇の実質的エースだった中村錦之助大川橋蔵という具合にね。千恵蔵と右太衛門が同カット数で絡み、橋蔵は前半・錦之助は後半(二人は同一画面に登場せず)の主要シーンを受け持っています。若手の北大路欣也松方弘樹、移籍組の高田浩吉近衛十四郎代貸し的存在の大友柳太朗と美空ひばりにも過不足なく見せ場を用意しており、松田定次ならではの調和の芸術です。だけど、オールスター映画はこれが最後となりました。スターが顔を並べるだけでは満足できない時代になってきたんですね。今やスター不在の時代になり、こんな映画は作りたくても作れない時代になりましたねェ。画像は、『勢揃い東海道』のポスター。