テレビで勉強

nostalji2010-01-06

昨年、月1で放送していたETB特集『日本と朝鮮半島2000年』が正月に纏めて再放送され、録画しておいた第1回と第2回を観る。
第1回「古代、人々は海峡を越えた」は、総花的で深い内容ではないですが、韓国の遺跡発掘状況は興味深かったですね。発掘された土器から、西暦200年頃に弁韓の地に倭人の集落があったというのは初めて知りました。逆に壱岐では朝鮮半島特有の土器が発掘されており、韓人の居住が証明されています。半島南部と九州北部の海上交流は予想以上に活発だったような気がしますねェ。
第2回「任那日本府の謎」は、日本書紀に記述されている任那日本府の実態を、朝鮮半島南部と倭をめぐる関係から解明していこうとするものです。3世紀末に弁韓から加耶という諸国連合に進展し、6世紀に加耶新羅によって滅ぼされるんですが、日本書紀では大和朝廷が植民地支配のために加耶地域に任那日本府を置いていたとあるんですね。現在では植民地支配は完全に否定されており、任那日本府は色々な解釈がされています。私は任那日本府日本人町的なものだと思っています。加耶地域には多くの倭人が住んでいて、他の加耶諸国と連携しながら独立した勢力を持っていたと思いますよ。
画像は、私が以前に加耶について勉強した、文藝春秋:編の『幻の加耶と古代日本』(文春文庫ビジュアル版:1994年1月10日第1刷発行)