時代遅れの男たち

nostalji2010-01-25

BS2が西部劇『ワイルドバンチ』(1969年/監督:サム・ペキンパー)を放映。超スローモーション撮影による、乱射乱撃・血しぶきドバッのバイオレンス描写は、それまでの西部劇にはない演出で、西部劇ファンのみならず映画ファンに衝撃を与えた作品です。同時期、私は東映ヤクザ映画にも嵌っていたのですが、仲間を殺され、義憤を感じた男たちが命を棄てて殴りこみは、東映ヤクザ映画に似た情念を感じましたよ。バイオレンス描写が何かと話題になりますが、時代に取り残された男のロマンがあふれる傑作で〜す。
ペキンパーの西部劇は、他にも『荒野のガンマン』『昼下りの決斗』『ダンディ少佐』『砂漠の流れ者』『ジュニア・ボナー』『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』とあるのですが、それらに共通するのは主人公が時代遅れの男ということですね。なかでも『昼下りの決斗』と『砂漠の流れ者』は、時の流れの中に消えてゆく老ヒーローの挽歌といった味わいがあり、私の好きな西部劇です。