想い出の西部劇

nostalji2010-04-01

録画保存していた『縛り首の木』(1959年/監督:デルマー・デイビス)を再見。ゲーリー・クーパーが主演した最後の西部劇であり、『折れた矢』『決断の3時10分』『カウボーイ』といった当時としては新感覚の異色西部劇を作ったデルマー・デイビスの最後の西部劇です。音楽はマックス・スタイナーで、マーティ・ロビンスが歌う主題歌「ハンギング・トゥリー」はヒットし、スタンダード・ナンバーになっています。
この映画には思い出がありましてね。初めて観たのが、淀長さんが解説していた「日曜洋画劇場」でした。大学に入った年で、友人の下宿で偶々観たのね。その時は、たいした映画じゃないと思ったのですが、その後BS2で放送された時に改めて観たら、なかなかどうしてでした。
淀長さんが、「モンタナの風景がきれいですよ」と言っても、白黒テレビだから色がわからない。 「クーパーの手の演技が素晴らしいですよ」と言っても、14インチのテレビを離れたところから見ているものだから、これまたよくわからない。改めて観ると、テッド・マッコード(『エデンの東』のカメラマン)のカメラは最高。モンタナの景色はきれいだし、ラストシーンは名画を見るみたいです。クーパーのトランプを持った手の動きを見ていたら、淀長さんが言っていたのはコレだなと、納得しましたよ。
カール・マルデンジョージ・C・スコットの個性的な悪役もいい。ねちっこいマルデンに、狂信的なスコット。見応えがありますよ。それと、マリア・シェルもきれいね。ちなみに、原作はドロシー・M・ジョンスンという女流作家の小説で〜す。