貢献者の顔見せ

nostalji2010-10-10

ビデオで『黒豹のバラード』(1993年/監督:マリオ・ヴァン・ピープルズ)を観る。マリオ・ヴァン・ピープルズが監督・主演した黒人西部劇です。
物語は米西戦争キューバ戦線から始まります。語り始めるのは、数々の西部劇で黒人俳優として貢献してきたウッディ・ストロードね。悪党の上官グラハム大佐(ビリー・ゼイン)の命令で、リトルJ(スティーブン・ボールドウィン)たちとスペインの補給部隊を襲撃したジェシー・リー(マリオ・ヴァン・ピープルズ)は、箱いっぱいの金貨を見つけます。グラハムの目的も金貨で、横取りするために、ジェシーたちは脱走兵として殺されそうになりますが、金貨を奪い、死体運搬船キューバ脱出成功。グラハムの執拗な追跡をかわして、父の復讐のために故郷の町に戻ってきます。牧師だったジェシーの父は、黒人の町建設をしていましたが、横暴な白人保安官ベイツ(リチャード・ジョーダン)に殺されたのです。町は黒人たちの手によって完成していましたが、鉄道が通ることを知ったベイツは町を自分のものにしようと狙っており、それにグラハムも加わってラストは大銃撃戦となります。
ピープルズの演出は粗っぽく、格好付けも目立ちますが、スピーディーな展開で飽きさせません。ウッディ・ストロードだけでなく、ブラックスプロイテーション映画のスターだったパム・グリアや、黒人娯楽映画の走りとなった『黒いジャガー』の音楽を担当したアイザック・ヘイズも出演しており、嬉しくなりますよ。メッセージ色を前面に出さず、娯楽映画に徹していることも好感もてま〜す。
HP:西部劇シネマ館の「黒人西部劇」に追加アップ⇒http://www2u.biglobe.ne.jp/~kazu60/wzakka2/kokujin1.htm