劇画の迫力に及ばず

nostalji2010-11-19

録画していた『カムイ外伝』(2009年・松竹/監督:崔洋一)を観る。原作は白土三平の劇画で、“カムイ外伝”シリーズの第二部「スガルの島」を映画化しています。CGの進歩で一昔前の忍者映画では表現できなかった劇画的動きが再現できるようになりましたね。どうせなら、罪のない島民や仲間を皆殺しにした不動(伊藤英明)への、カムイの壮絶な復讐も原作通りにして欲しかったです。磔になる半兵衛(小林薫)救出シーンも、原作ではカムイとスガル(小雪)は煙幕を使って領主(佐藤浩市)たちの視界を防ぎ、追手の前に金をバラまいて見物人を刑場へなだれこませて逃亡に成功するんですが、白昼堂々の乗り込んでくるのは無謀ではないかえ。原作が優れているので、下手な脚色はシラケます。どうせ映画化するなら、原作を思い切って変えるような脚色の方が良かったんじゃないですかねェ。
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