昨日の関連で

nostalji2011-02-20

呉善花:著の『攘夷の韓国 開国の日本』(文春文庫:1999年9月10日第1刷発行)を読了。明治維新で近代化を果たした日本と、攘夷に固執して近代化できなかった韓国が、結局。韓国併合という屈辱の歴史をもったわけですが、その要因を知りたくてね。だけど、この本は19世紀後半の両国の歴史を述べたものでなく、古代の日韓関係を検証したものでした。日韓の古代歴史観の違いを知ることで、民族としての思想的な違いがわかりましたよ。
一言でいうと、韓民族優位主義にたつ韓国人と外部の力に感謝する日本人の違いですね。韓民族優位主義は古代(11世紀ぐらいまで)を扱った韓国時代劇を観ていればわかります。その優位主義がどこからくるかというと、500年に亘る朝鮮王朝の儒教の教えに由来しています。先祖を自らの価値の源として崇拝し、その価値にあたらないものは野蛮として排除する思想ね。これは民族的資質として従来からあったもので、自分にとって都合のよいものは吸収するが、不都合なものは受け入れない歴史が証明しています。つまり、いろいろな文化が入ってきても、通過するだけで留まっていないのですよ。
日本は地理的なものもあったのでしょうが、入ってきた文化を貪欲に吸収しています。欧米文化を知ると、攘夷から文明開化へ。太平洋戦争で負けたら、敵を憎むことなくアメリカ文化を貪欲に吸収しました。韓国が儒教的なものから抜け出せず、戦後もなかなか発展できなかったのと大きな違いで〜す。