立ち往生

nostalji2011-04-06

録画していた『源義経(総集編)』と『戦国群盗伝(最終回)』を観る。『源義経(総集編)』は、1966年のNHK大河ドラマで、年末に2回に分けて“総集編”として放送されたものです。尾上菊之助(現:菊五郎)が実に眉目秀麗で最高の義経を演じていました。合戦シーンの演出には色々な工夫があって、現在の視点でみても参考になることが多いと思いますよ。ラストの大立回りは、最近の時代劇より上をいっています。緒形拳の弁慶立ち往生の凄さもさることながら、菊之助の華麗な二刀流、抜き身の刀を取換えながら戦う常田富士男の殺陣など素晴らしいものです。
画像は、「源九郎義経(B面:静御前の唄)」のレコードジャケット。ジャケットだけを見ると、関係ありそうな感じなのですが、全然関係ありません。似たようなのに、舟木一夫の「敦盛哀歌」というのがありますが、これも舟木一夫が『源義経』に“青葉の笛”で有名な平敦盛役で出演した関係からレコード化されたのでしょう。
『戦国群盗伝』は、1964年にフジテレビ系列で放送された時代劇。甲斐六郎(内田良平)と土岐太郎(矢野圭二)を主人公に、天城山を根城に暴れまわる野武士の一団を描いた戦国もので、2度(37年と59年)映画化されていますが、テレビでは大幅に脚色されていました。弁慶の立ち往生じゃないけど、甲斐六郎も立ち往生したのにはビックリ。演出面や演技面に稚拙なところはあるのですが、昭和30年代のテレビ時代劇を観ることができたことに満足しています。当時のものは、スタジオドラマはビデオが残っていないし、フィルムも散逸していますからねェ。