ムードだけでは

nostalji2011-04-07

録画していた『花のあと』(2010年・東映/監督:中西健二)を観る。東北の小藩を舞台にした藤沢周平の小説を原作にした時代劇です。主人公(北川景子)は父から夕雲流の剣術を学び、藩内随一と自負していましたが、孫四郎(宮尾俊太郎)と立会って敗れ、密かに想いを寄せます。しかし、主人公には父が選んだ許婚者(甲本雅裕)がおり、孫四郎も結婚してしまいます。孫四郎の妻は藩の重役(市川亀治郎)と不倫しており、孫四郎は重役の罠にはまって自害してしまうんですな。許婚者から自害の真相を知った主人公は……
自然の描写で藤沢周平の世界を表現しようとしていますが、四季の移り変わりや構図が一本調子で、同じ周平時代劇でも山田洋次監督との技量の差を感じますね。北川景子宮尾俊太郎は、時代劇特有のセリフや所作をこなすのに精一杯で演技どころじゃない気がしました。道着を付けての立回りは悪くないのですが、北川景子の日常の着物姿はとってつけた感じでシックリきません。時代劇に出演する機会は少ないし、普段に着物を着ることもないしで、最近の若い女優は着物姿が似合いませ〜ん。