明智は天知

nostalji2011-05-19

江戸川乱歩全集の第2巻を再読。『人間椅子』『疑惑』『接吻』『湖畔亭事件』『踊る一寸法師』『毒草』『覆面の舞踏者』『灰神楽』『火星の運河』『モノグラム』『お勢登場』『人でなしの恋』『パノラマ島奇談』『鏡地獄』『一寸法師』の15作品が収録されていて、『踊る一寸法師』まで読了しました。
人間椅子』なんて設定自体が奇抜で、常識的に考えればありえない物語なんですが、乱歩の筆力で一気に読ませてしまいます。乱歩の怪奇で幻想的な物語を真面目に映像化したのが、土曜ワイド劇場の名探偵明智小五郎・美女シリーズでした。何でもかんでもタイトルに美女をつけるのね。湖畔亭事件が湖底の美女なのだ。ヌードシーンが必ずあって、私は歓んで見ていましたよ。天知茂明智小五郎が、内容にピッタリあっていて嵌り役でしたね。天知茂が亡くなった後、北大路欣也西郷輝彦明智を演じましたが、天知のようないかがわしさがなく、物語と不釣合いでした。明智はやっぱり天知だァ。