5人は誰と誰?

nostalji2011-06-24

録画していた『大江戸五人男』(1951年・松竹/監督:伊藤大輔)を観る。時代劇でお馴染みの幡随院長兵衛(阪東妻三郎)の物語です。太平の世になって存在感を失った旗本たちがその憤懣から徒党を組んで、江戸町民に狼藉三昧。みかねた町奴の頭領・長兵衛がとりなすのですが、旗本たちは逆恨みして、長兵衛一家を眼の仇にします。旗本白柄組の頭領・水野十郎左衛門(市川右太衛門)と腰元・絹(高峰三枝子)、白井権八高橋貞二)と花魁・小紫(花柳小菊)の色模様を絡めて、長兵衛と十郎左衛門の宿命の対決を描いています。
松竹30周年記念映画ということで、スタッフ・キャストは当時のトップクラスを揃えており、セットや美術にも金がかかっていることが一目でわかります。内容的には今一ですが、出演者の所作やリアルなセットを見ているだけで時代劇ファンは嬉しくなるのです。時代劇で人妻がお歯黒しているのは、当時の映画ファンにとっては常識でしたが、若い人には不気味に感じるでしょうね。
江戸川乱歩全集第11巻の『畸形の天女』『兇器』『化人幻戯』『月と手袋』を読了。戦前の乱歩作品と違って、戦後の作品は本格ミステリーが多いですね。『畸形の天女』は、乱歩・大下宇院児・角田喜久雄木々高太郎による連鎖ミステリーで、乱歩が担当した発端編だけが掲載されています。これだけ読んでも、何が何だかわかりませ〜ん。