ショーケンには満足だが

nostalji2011-10-14

録画していた『竜馬を斬った男』(1987年・松竹/監督:山下耕作)を観る。坂本龍馬を斬ったとされる見廻組組頭・佐々木只三郎の物語です。只三郎の清河八郎暗殺から始まり、鳥羽伏見の戦いで傷を負って死ぬまでを描いています。只三郎(萩原健一)の腕と境遇に嫉妬し、命を狙う同郷の浪士・亀谷喜助(坂東八十助)との絡みや、只三郎と竜馬(根津甚八)は江戸にいた時の顔見知りだったというフィクションをまじえて、時代の寵児となっていく竜馬への只三郎の嫉妬と憎悪を萩原健一は巧く表現していましたね。ただ、脚本に深みがないので只三郎の心象が薄っぺらいものになっています。短期間で撮影されたせいか、季節感も出ておらず、映画としての出来は今イチで〜す。
ところで、坂東八十助(現:坂東三津五郎)のような歌舞伎俳優は芸名がいくつもあり、キャストの表記に悩みます。私は原則として出演時の芸名を表示するようにしているんですが、映画俳優の場合、一番売れていた時代の芸名表示にしています。例えば、大映時代に城健三郎と名乗っていた若山富三郎は、大映作品でも若山富三郎ね。