録画保存していた西部劇『さすらいのガンマン』（１９７２年／監督：ジョン・Ｌ・モクシー）を観る。賞金稼ぎのキンケイド（クリント・ウォーカー）は、お尋ね者のビリー（ジョン・エリクソン）を追って無法の町へ。キンケイドと敵対する賞金稼ぎのキオー（リチャード・ベースハート）は横取りしようと仲間を引き連れてキンケイドを追います。ビリーを捕まえたキンケイドを、ビリーの情婦メイ（マーゴット・キダー）が追ってきて……
賞金５千ドルのビリーがチンピラにしか見えず、ビリーの裏切りで愛想をつかしたメイがキンケイドと結ばれるなんてお手軽すぎです。キオー一味に囲まれ、派手な銃撃戦のクライマックスを期待したら、逃げようとしてキンケイドに射たれたビリーの死体を馬に乗せて走らせ、一味が賞金欲しさに馬を追った隙に逃げ出してエンドなんて酷すぎね。「賞金よりも愛をとったラスト」と言いたいのでしょうが、人間ドラマにするには薄っぺらな内容で〜す。
アーサー・ハニカットが保安官役で出演していましたが、テレビ出身者が顔を揃えたＴＶムーヴィです。主演のクリント・ウォーカーはテレビ西部劇『シャイアン』で人気をはくし、大型西部劇スターとして期待されましたが、西部劇が下火になるのに並行して尻すぼみになりましたね。１９６０年代後半から７０年代前半にＢ級西部劇やＴＶムーヴィ西部劇に主演していますが、イタリアに渡ってマカロニに出た方がよかったかも。
