元ネタは

nostalji2012-04-18

録画していた『殴り込み侍』(1965年・松竹/監督:松野宏軌)を観る。長門勇主演の“芋侍”シリーズの3作目です。人情家で飄々とした蟹右衛門(長門勇)が、斬られて死に際のヤクザから頼まれてヤクザの妹(中村晃子)へ50両届けることになるんですな。途中の朝比城下で遊んでいた子供と凧揚げをするんですが、凧揚げ禁止令が出ていて子供と母親(小畑絹子)が捕らえられ、斬首を言いわたされます。蟹右衛門は藩主・義仲(宗方勝巳)と直談判して身代わりになることを約束するんですが、50両届ける約束もあります。50両を狙うヤクザの用心棒だった乙骨(大友柳太朗)は、蟹右衛門と剣を交え、蟹右衛門の人柄に惚れて、蟹右衛門の身代わりとなって奉行所へ出頭し、蟹右衛門は処刑の日までには戻ってくることを約束します。“走れメロス”ね。
個々のシーンには面白いところがあるのですが、シーンとシーンの繋ぎが悪く、盛り上がりの欠ける作品です。物語展開に躍動感がないんですよ。ひょうきんな長門勇と豪放実直な大友柳太朗という対象的なキャラの面白さも稚拙な演出で活かされていません。長門と大友のチャンバラだけが合格で〜す。