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nostalji2012-04-27

録画していた『武士の家計簿』(2010年・松竹/監督:森田芳光)を観る。江戸時代末期の加賀藩御算用者を主人公にしたファミリー時代劇です。主人公(堺真人)は、代々、藩の御算用(会計)に務めており、刀よりも算盤という家柄なのね。主人公の結婚から死までが家族とのふれあいを通して描かれていきます。
主演の堺真人をはじめ、妻の仲間由紀恵、父の中村雅俊、母の松坂慶子、祖母の草笛光子、義父の西村雅彦と、そつなく演技をしており、安心して観ていられるのですが、逆に言えば平凡ね。藩の経理の不正を暴いて昇進した主人公が、家計が火の車と気づき、家計簿をつけて質素倹約生活をするのは、バブルで豊かになったけど現在は貧乏になりつつある日本人に即した今日的テーマでピッタリです。主人公の死までを描くより、借金生活になった経緯や倹約生活の中での家族のふれあいを、ユーモアたっぷりに深く描いた方が良かったような気がします。それが出来る役者が揃っていますからね。面白い題材なのに、物足らなさが残る作品で〜す。