何故リメイク?

nostalji2012-06-22

録画していた『モールス』(2010年/監督:マット・リーブス)を観る。昨日観た『ぼくのエリ200歳の少女』の米リメイク版です。原作者でもあるヨン・アイビデ・リンドクビストの同じ脚本を使っているので、吸血少女(クロエ・グレース・モリッツ)を追うのを警官に変えたくらいで、何もかも同じね。アメリカらしく、雪の町でなく砂漠の町に舞台を変えるくらいのことはしているかと思ったのですけどね。オリジナルを知らない人が観ても、酷い映画になったかも知れませんが……
オリジナルを知らずに観る人には、脚本の良さもあって満足できる作品だと思いますが、映像表現になると雲泥の差があります。吸血少女の哀しみと、孤独な少年の心の闇が伝わってこないんですよ。スティーブン・キングが「この20年のアメリカで№1のスリラー」とポスターで推奨していますが、アメリカではオリジナルの上映がなかったんですかね。そうだとしたら、リメイクなんかするより、オリジナルを英語吹替えにして配給上映するのが映画人の良識だと思いま〜す。画像は、吸血少女のクロエ・グレース・モリッツ。