1本目、終了

nostalji2012-12-14

ビデオに録画保存していたテレビ時代劇『剣』の第5話と第6話を観る。
第5話「蝉時雨」(監督:小野田嘉幹、脚本:菊島隆三)は、恋人のために侍となって出世を望む百姓の物語。刀の持ち人は、百姓の与吉(中村嘉津雄)ね。蝉時雨の夏の日、旅の琵琶法師(中村鴈治郎)が村の娘(九重佑三子)から死んだ恋人・与吉の話をききます。食べ物を盗みに来た夜盗が持っていた刀を手に入れた与吉は、侍になろうと考えるんですな。何気なく放り投げた刀が竹をスパッと切って、その切れ味に惚れこむのね。足軽として参加した合戦で、落ち武者となった相手方の副将(佐藤慶)を運よく倒し(ムチャクチャに振り回した刀が木を切り倒し、副将に当たる)、首をとった手柄で足軽頭になります。しかし、恋人に報せに村へ帰る途中、今度は大将(遠藤辰雄)と出会い、二匹目の泥鰌を狙いますが逆に斬られてしまうので〜す。
第6話「鰯の頭」(監督:中川信夫、脚本:小国英雄)は、道場ではメッポウ強いのに、真剣勝負に恐怖心を持っている剣客の物語。刀の持ち人は、剣客・秋吉新八郎(加藤剛)ね。百姓が鉈代わりに使っていた刀を道場主(志村喬)が手に入れます。その道場に悪名高き道場破りの一団がやってきますが、病気の道場主に代わって弟子の秋吉新八郎が打ち据えるのね。道場主は秋吉新八郎に娘(伊藤弘子)を娶らせて、道場の後継者に考えているのですが、道場を狙っている師範代(菅貫太郎)が道場破り一味と結託して道場主を殺します。娘の仇討に新八郎が助太刀することになりますが、刀恐怖症で真剣では戦えないんですな。新八郎の母親(東山千栄子)が娘の持ってきた道場主の刀を、恐怖心がなくなる宝剣と暗示をかけ、新八郎に自信を持たせます。“鰯の頭も信心から”なんですねェ。志村喬は、2話・3話・5話にも出演しており、幅の広い演技を見せています。
ビデオは8本(全46話)ありますので、当分続くと思いま〜す。