昨日に続き

nostalji2013-02-05

西部劇DVDの『栄光の星の下に』(1951年/監督:ビンセント・シャーマン)を観る。1845年、テキサス共和国アメリカ合衆国に合併するか、メキシコと結ぶかという騒動の最中、テキサスの牧場主バーク(クラーク・ゲーブル)は、アンドリュー・ジャクソン(ライオネル・バリモア)から、合併派に加わり、危険なインディアン地区にいるテキサス独立の英雄サム・ヒューストンを捜しだして彼の意志を議会に伝えるように依頼されます。バークはヒューストンの片腕だったトム・クレイドン(ブローデリック・クロフォード)と会い、彼の許婚者で新聞記者でもあるマーサ(エヴァ・ガードナー)とも知り合います。クレイドンは合衆国との合併には反対で、メキシコと条約を結んで合併を阻止しようとしていたのね。ヒューストンを見つけ出したバークは、ヒューストンから自分が議会に出席するまで条約締結を禁止する手紙を受け取り、戻る途中でクレイドン一味に襲われます。何とか切り抜け、テキサス首都オースティンに着いてみると、議会はメキシコとの条約締結寸前。バークはヒューストンの手紙を見せ、マーサもヒューストンの合併支持を報道したことから議会は紛糾します。強引に条約締結しようとするクレイドン一味が町を襲撃し、バークが率いる合併派が戦っているところへヒューストンが現れ……
サン・ハシントの戦いでメキシコ軍を破り独立したテキサスの合衆国への併合問題を背景にしたことぐらいが興味をひく程度で、昨日の『烙印』以上の超御都合主義に口をアングリ。ゲーブルはテキサスが合衆国に合併したらメキシコと戦争になるので軍隊に牛を売って儲けようと考えているだけのドライな男だったのに何時の間にか熱血愛国者になっているし、ゲーブルとガードナーは一目会って何の障害もなく愛しあうようになるし、ヒューストンまでを殺そうとしたガチガチの合併反対だったクロフォードはゲーブルにのされて改心し旗を持ってメキシコとの戦いに参加ね。『栄光の星の下に』でなく、『ええかげんな星の下に』ですな。
ビンセント・シャーマンの演出は凡庸で、見るべきところはありません。唯一面白かったのは、オースティン襲撃で大木に結んだ綱を持った騎馬隊が城門を打ち破る衝車のごとくバリケードを攻撃するシーンで〜す。