名匠といえども

nostalji2013-02-06

西部劇DVDの『狙われた駅馬車』(1951年/監督:ヘンリー・ハサウェイ)を観る。駅馬車に積んだ黄金を狙って、脱獄した4人の無法者が駅馬車中継地に現れるんですな。中継地には管理人のサム(エドガー・ブキャナン)とトム(タイロン・パワー)、幼い姪を連れた乗客のビニー(スーザン・ヘイワード)がいて、外にいるビニーを逃がそうとしてサムが凶悪なテービス(ジャック・イーラム)に殺されます。首領格のジンマーマン(ヒュー・マーロウ)は、ビニーをトムの妻と勘違いして彼女と姪をトムと同じ部屋に閉じ込めるのね。トムとビニーは壁に穴を掘って脱出しようとするが……
駅馬車が到着する前に無法者たちに気づかれずに脱出穴を掘ることができるか、トムとビニーが夫婦でないことがバレないか、脱出したトムは隠した拳銃で4人を倒すことができるか、といった事がスリリングに展開するかと思いきや、緊迫感のない予想外の展開で、何じゃコリャという出来でした。ネタを明かすと、脱出穴は子どもが抜けられるくらいしか掘れず、駅馬車到着を迎えるためにトムが外に出されます。ビニーが目を離した隙に姪が穴から外に出て、それに気づいたビニーが悲鳴をあげたものだから、見張っていたテービスがドアを開け、外へ出ようとするビニーと揉みあうのね。テービスがビニーを犯そうとしていると勘違いしたジンマーマンがテービスを殴り飛ばし、怒ったテービスがジンマーマンを射ち殺します。その騒ぎに乗じて隠した拳銃を手に入れたトムは、1人を倒し(もう1人は、怖くなって逃げ出した)、テービスと対決。トムを誘き出すために姪の命を狙おうとするテービスをビニーがライフルで撃っておしまい。ハサウェイの演出にしては、お粗末で〜す。