概要は知っていたが

nostalji2013-03-09

『ジャンゴ繋がれざる者』の中で、ジャンゴの妻の名がブルームヒルダだったことからキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)がジャンゴ(ジェイミー・フォックス)にニーベルンゲンの神話を語るシーンがあり、録画したままだった『ニーベルンゲン:第一部ジークフリート』(1924年/監督:フリッツ・ラング)を観る。ニーベルンゲンの神話には色々あって、シュルツが語ったのは、ワグナーの楽劇で有名な「ニーベルンゲンの指輪」で、今回観たのは「ニーベルンゲンの歌」を基にしたものでした。上映時間165分のサイレント(澤登翠による活弁版)の大作です。
物語は、ミーメのもとで武芸の修行をしていたジークフリートパウル・リヒター)が、名剣を鍛えて旅立ちますが、ミーメは自分より優れた腕前になったジークフリートに嫉妬して危険な道を教えるんですな。途中で待ち受けていたのが巨大な竜。巨竜を倒して、竜の血を浴びるとジークフリートは不死身の身体となります。しかし、落ちてきた木の葉が背中に付いていて、そこだけがウィークポイントになるのね。竜の血をすすると小鳥の言葉がわかり、ウォルムス城の美しき王女クリームヒルト(マルガレーテ・シェーン)のことを知ります。ウォルムス城に行く途中で小人族を倒し、ニーベルンゲンの財宝と被ると変身する冠を手に入れ、クリームヒルトに結婚を申し込みますが、クリームヒルトの兄グンター王(テオドル・ロース)から条件として求婚しているアイスランドの女王ブルームヒルダ(ハンナ・ラルフ)を連れてくるように要請されるのね。
ジークフリートは、大石投げ・高跳び・槍投げの試合をしてブルームヒルダを連れてくることに成功し、クリームヒルトと結婚しますが、密かにジークフリートを愛していたブルームヒルダは自分より弱い男は夫として認めません。そこで、ジークフリートは変身冠を使ってグンター王に変身し、ブルームヒルダを打ち負かします。ところが、ひょんなことからブルームヒルダとクリームヒルトの夫の自慢話になって、自分が負けたのがジークフリートと知ったブルームヒルダは怒りまくり、グンター王にジークフリートを殺すように言うのね。ブルームヒルダにメロメロのグンター王は腹心のハーゲントロンエ(ハンス・アダルベルト・フォン・シュレトウ)に相談します。ハーゲントロンエは日頃からジークフリートの人気に嫉妬しており、言葉巧みにクリームヒルトを騙してジークフリートの弱点を聞きだし、グンター王に誘われて狩猟に出たジークフリートを油断させて殺します。ブルームヒルダは後悔し、絶望して自ら命を絶ち、クリームヒルトはグンター王とハーゲントロンエへの復讐を誓い、第二部クリームヒルトの復讐へと続くのです。
画像は、巨竜と戦うジークフリート。内部に17人が入って操作したという大仕掛けの着ぐるみです。CG特撮と比べると動きは拙いですが、重量感があって迫力ありましたよ。ウォルムス城の荘厳なセットも素晴らしく、古美術的な魅力にあふれています。映画史上、貴重な作品で〜す。
昨夜のWBCの台湾戦は見ていて疲れました。途中で浮気(『根の深い木』や『鬼平犯科帳』)して戻ったら7回裏で0-2。8回表に同点に追いつき、7回裏の田中の調子なら大丈夫と思って風呂に入って戻ってみると9回表3−2で、それもツーアウト1塁だけ。それから鳥谷が盗塁し、井端がタイムリー。10回表に勝ち越し、杉内が何とか投げ切ってやっと勝ちました。後でニュースを見て、8回裏の台湾の攻撃を1点で抑えたのが勝因という気がします。