全く記憶になく

nostalji2013-04-11

注文していたマカロニ西部劇のDVD『嵐を呼ぶプロファイター』と『新・脱獄の用心棒』が届き、さっそく『嵐を呼ぶプロファイター』(1967年/監督:ホセ・アントニオ・デ・ラ・ローマ)を観る。ブームの時に公開されたマカロニウエスタンで、リアルタイムで観ているのですが、双葉十三郎さんが“アクビを呼ぶプロファイター”と酷評していたのを憶えているくらいで、内容なんて全く憶えていません。それだけ、印象のなかった作品ね。
でもって、お話は、父を殺した牧場主(ジョゼフ・カルボ)に復讐するため主人公(アンソニー・ステファン)が騎兵隊を脱走して町に戻ってくるんですな。息子や手下を血祭りにあげられた牧場主は殺し屋(スタンリー・ケント)を雇って主人公を殺そうとしますが失敗し、クビにしようとした殺し屋に殺されます。殺し屋は牧場主の娘で主人公のかつての恋人(ジェニファー・クロエ)や主人公の叔父を殺し、主人公の妹(イブリン・スチュアート)を人質にして逃亡しようとしますが……
やたらと銃撃戦は多いのですが、何もかも中途半端な作品です。木に縛られた主人公の父親が順番に牧場主一家の銃弾を浴びて惨殺されるオープニングはグッド。だけど、父親が何故殺されたのかは最後までわかりません。主人公と牧場主の娘の因縁や主人公を追ってきた騎兵隊の行動もおざなりです。第三者が石を投げ上げて、地面に落下すると同時に互いに拳銃を抜くという決闘や酒瓶を放り投げて相手がそっちに気をとられた瞬間、三人を早撃ちに倒すといった面白い趣向もあるのですが、一本調子の種々雑多の銃撃戦に紛れて印象を薄くしています。物語が進むにつれてボルテージが下がって行き、クライマックスはトホホで呆気にとられました。竜頭蛇尾ね。