爽やか戦国時代劇だが

nostalji2013-09-07

録画していた『のぼうの城』(2011年・東宝/監督:犬童一心樋口真嗣)を観る。石田三成率いる2万の豊臣軍が、たった500人(農民を含めると3千人)で守る忍城を攻めきれなかった史実を基にした時代劇です。
豊臣秀吉市村正親)に降伏することに決めていた忍城主・成田氏長(西村雅彦)は北条家のてまえ小田原城に入城しますが、城代となった成田長親(野村萬斎)は使者にきた長束正家平岳大)の態度に腹を立て、石田三成上地雄輔)率いる2万の豊臣軍と戦うことにするんですな。のぼう様と呼ばれて領民に慕われ、何を考えているのかわからないような摩訶不思議なキャラを野村萬斎が好演しています。萬斎のキャラにピッタシなんですね。
特撮シーンや戦闘シーンは樋口真嗣が担当したと思うんですが、それだけ見れば迫力ありますが、長親と農民(前田吟)たちや、甲斐姫榮倉奈々)・正木丹波守(佐藤浩市)・柴崎和泉守(山口智充)・坂巻靭負(成宮寛貴)たちとのやりとりや会話とのトーンが違い、全体としてバランスが悪くなっています。監督二人制の弊害かな。
そうは言っても、キャスティングも良く、平均点以上の出来で、ラストも爽やかで十分楽しめました。