アープ関連で

nostalji2013-09-15

西部劇DVDの『OK牧場の決斗』(1957年/監督:ジョン・スタージェス)を観る。アープものの最高傑作は『荒野の決闘』(1946年/監督:ジョン・フォード)になりますが、これは十数回観ているのでパスして『OK牧場の決斗』です。これも何度も観ているのですが、日本語吹替バージョンがあったのでね。
フランキー・レーンの歌が流れ、リー・ヴァン・クリーフ等3人の無法者が平原を馬で行くオープニング・シーンの素晴らしさは最近の映画にはないものです。彼らの行き先はフォート・グリフィンの町。クリーフは、弟を殺したドク・ホリデイ(カーク・ダグラス)の命を狙っているんですな。町では銃器携帯ができないのですが、クリーフがブーツにデリンジャーを隠し持っていることを、たまたま無法者のアイク・クラントン(ライル・ベトガー)とジョニー・リンゴー(ジョン・アイアランド)を追って町にやってきたワイアット・アープ(バート・ランカスター)が見つけ、ドクに知らせます。酒場で鏡に映るクリーフを見ていたドクが、クリーフが銃を抜くのを見るや、振りむきざまナイフを投げて倒す見事さよ。クラントンとリンゴーは、何故か町の保安官が逃がしており、アープは保安官に不信感をもちます。アープがドクとフォート・グリフィンで会う経緯は、昨日の『ワイアット・アープ』の方が史実ですが、映画としての面白さは断然『OK牧場の決斗』ですね。西部劇は娯楽なんですから、飛躍があって当然なんです。
ジョン・スタージェスは、フォート・グリフィンでのアープとドクの出会いから、ダッジシティ、トゥームストーンでのOKコラルの決闘まで、アープとドクの友情、ドクと愛人ケート(ジョー・ヴァン・フリート)の腐れ縁、アープと女賭博師ローラ(ロンダ・フレミング)の恋情を絡めながら、アープ伝説を描いています。クラントン一味に末弟ジミー(マーチン・ミルナー)が暗殺され、クラントン一味と銃で決着をつけることになるのは、大衆が納得する当時のアメリカの正々堂々とした正義を象徴していますね。こんな西部劇らしい西部劇を喜ぶのは、団塊の世代以上かなァ。
ところで、日本語吹替なんですが、バート・ランカスターカーク・ダグラスが、定番の久松保夫と宮部昭夫でなく、青木義朗と中谷一郎でした。どこでテレビ放映されたものだろう?