昨日に続いて

nostalji2013-09-16

西部劇ビデオの『墓石と決闘』(1967年/監督:ジョン・スタージェス)を観る。『OK牧場の決斗』のジョン・スタージェスが、“OKコラルの決闘”のその後を描いた作品です。OKコラルの決闘に参加せず生き残ったアイク・クラントン(ロバート・ライアン)は、勝ったワイアット・アープ(ジェームズ・ガーナー)たちを殺人罪で告訴しますが、裁判の結果アープたちは無罪。クラントンは手下に命じて、アープ兄弟のヴァージルを不具にし、モーガンを殺します。連邦保安官に任命されたアープは、法の名のもとに彼らを追跡し、制裁していくんですな。
列車の停車場で、駅馬車の駅停で、アリゾナの山中で、酒場で、牧場でと、クラントン一味を次々に倒していく趣向に工夫があって楽しめます。スタージェスの西部劇に共通するシネスコ画面を上手に使った構図の巧みさがこの作品にも出ており、西部劇特有の雰囲気がビンビン伝わってきますね。
冷酷に仇を殺していくアープに、ドク・ホリデイ(ジェースン・ロバーツ)が「お前も殺し屋と変わりない」と言うのは、世界の保安官としてこれまで大衆に信じられてきた正々堂々としたアメリカの正義に疑問が出てきた時代を反映しているような気がします。ラストは保安官バッジを外したアープがクラントンと1対1の決闘ね。決着のつけ方は真に西部劇で、満足、満足で〜す。