もったいぶった演技

nostalji2013-09-24

西部劇DVDの『荒原の疾走』(1953年/監督:ジョン・ファーロー)を観る。南北戦争後のテキサスを舞台に、メキシコの無法者に立ち向かう牧場主と、無法者と兄弟同様に育った主人公の心の葛藤を描いた作品です。
新妻コーデリアエヴァ・ガードナー)を迎えに行った留守中にホセ・エスケーダ(アンソニー・クイン)一味に家を焼かれたキャメロン(ハワード・キール)は、彼らと戦う決意をして要塞のような家を再築します。エスケーダの片腕リオ(ロバート・テイラー)は虚無的な生活を送っていますが、エスケーダに命じられてキャメロンの家を焼き討ちに行くんですな。ところが、軍隊が救援に駆けつけ、リオは逃げる途中で落馬し、キャメロンに捕まります。キャメロンはリオを見込んで自分たちの力になってくれるように頼みます。キャメロンに一目置いていたリオは、彼の牧場経営を手伝うのね。牧場のことしか頭にない夫に不満を抱いたコーデリアはリオによろめき、キャメロンとの友情を大事にするリオは牧場を去ります。リオが自分のもとへ戻ると考えたエスケーダは一味を率いて町を襲い、キャメロンを殺そうとしますが……
ヒルを気取ったロバート・テイラーが鼻につきます。リアルタイムで観ていた西部劇ファンの間で、彼の評価が低いのに納得。アンソニー・クインもウジウジしていて悪党らしさがなく、手下のジャック・イーラムの方が何歩かましですな。エヴァ・ガードナーといえば、ロケ地の環境が悪くて、虫に悩まされ、二度と西部劇はごめんだと自伝で語っておりました。
ジョン・ファーローの演出はダラダラしており、アクションも平凡。クインが一味を率いて町に向かって疾走するシーンだけが見せ場の凡作で〜す。