史実無視

nostalji2013-10-09

西部劇ビデオの『地獄への逆襲』(1940年/監督:フリッツ・ラング)を観る。昨日観た『地獄への道』の続編で、ジェシー・ジェームズ暗殺後のフランク・ジェームズを描いています。堅気となって農場暮らしをしていたフランク(ヘンリー・フォンダ)は、彼を慕う若者クレム(ジャッキー・クーパー)からジェシーがボブ・フォード(ジョン・キャラダイン)に殺されたことを知ります。ボブは死刑の判決を受けるものの、鉄道会社の横やりで恩赦を受け釈放されたことから復讐を誓うんですな。鉄道会社の給料を奪って追跡資金にしようとしますが、クレムのミスから保安官たちと撃ち合いになり、事務員が流れ弾に当って死にます。デンバーへ逃れた二人は、フォード兄弟を誘き出すために、記者志願のエレノア(ジーン・ティアニー)を利用してフランクがメキシコで死んだという噂を流します。安心したフォード兄弟は姿を現し、フランクは弟のチャーリーを仕留めるもののボブには逃げられるのね。
フランクが生きていることを知った鉄道会社は、フランクの黒人従僕ピンキーを給料強奪の殺人犯として捕まえます。フランクは彼の無罪を証明するために自首して裁判へ。傍聴席にボブがいたことから……
チャーリーはフランクに撃たれて断崖から落ちたのか足を滑らして落ちたのか曖昧だし、ボブはフランクに撃たれて傷がもとで死んだのか逃れられないと知って自殺したのか曖昧な内容になっています。フランクを殺人犯にしないために、後者のような気がしますね。この作品もフランクの行動を正当化するために、つまらない内容になっています。フリッツ・ラングの演出も冴えたところがなく、極めて凡作。画像は、ヘンリー・フォンダと、添え物にすぎなかったジーン・ティアニー