観逃していたので

nostalji2013-10-14

昨日はCATVの時代劇専門チャンネルで『鬼平外伝・熊五郎の顔』(2012年/監督:井上昭)を観る。“鬼平外伝”は時代劇専門チャンネル制作のシリーズで3本作られています(来年4本目が発表予定)が、これは第2作目。知っていながら、何故か機会がなくて観ていませんでした。
火盗による羽黒の丁右衛門一味の捕物の最中に洲走の熊五郎小澤征悦)に殺された目明し政蔵の妻お延(寺島しのぶ)は、実家に近い中山道新堀で茶店を開きます。4年後、丁右衛門一味の残党・山猫の三次が越後で捕まり、江戸送りとなるんですな。三次の兄貴分である熊五郎が必ず助けに現れるとの情報をえた火盗与力・鮫島久兵衛平泉成)は中山道へ。その頃、お延は病気で苦しむ旅商人の信太郎(小澤征悦)を助け、所帯を持ってもいいと思うほどの恋仲となります。しかし、火盗同心・井原新十郎(山田純大)が持ってきた熊五郎の人相書を見て……
夫を殺した男を愛してしまったのではないかと苦悩するお延を寺島しのぶが好演しています。この物語のポイントは、熊五郎と信太郎が同一人物か否かで、お延に感情移入できるかどうかにかかっていますからね。
原作は、“鬼平犯科帳”でなく、“にっぽん怪盗伝”の中の一編です。現在、BSプレミアムで『雲霧仁左衛門』を放送していますが、その中にも登場する洲走の熊五郎は、仁左衛門の手下で実在した盗賊とのこと。鬼平とは別の時代で、熊五郎でなくてもいいのですが、原作を尊重して名前を変えなかったのでしょう。