古きをたずねて

nostalji2014-01-02

録画していた『死の十字路』(1956年・日活/監督:井上梅次)を観る。原作が江戸川乱歩で、三國連太郎主演のサスペンス映画です。愛人(新珠三千代)と密会中の男(三國連太郎)が現場を妻(山岡久乃)に見つかり、誤って妻を殺します。死体をダムに沈む村の井戸に捨て、所持品を自殺の名所の断崖に置いて自殺にみせかけようとするんですが、死体を運ぶ途中に十字路で接触事故をおこし交番で相手と示談中に、酒場でケンカして頭を打ちフラフラ歩いてきた男(大坂志郎)が三國の車の後部座席に乗って死ぬのね。妻の死体を捨てようとして大坂の死体を見つけた三國は二人とも井戸に捨てます。行方不明の兄を捜していた大坂の妹(芦川いづみ)と出会った探偵(大坂志郎の二役)が、事件の捜査を開始し……
予期せぬ出来事から計画が破綻していくパターンで、犯人の心理状況が見せ場になります。三國連太郎らしい味のある演技です。怪しげな人物を配置してサスペンスを盛り上げようとしていますが、全体的にはノンビリした展開で今イチですね。50年代の和製サスペンスのスタイルだけが楽しめました。
孫たちが遊びに出かけて静かになったァ〜