かねてよりの再見希望映画

nostalji2014-01-06

録画していた『バラキ』(1972年/監督:テレンス・ヤング)を観る。ずっと昔にテレビの洋画劇場で観て以来の再見です。イタリアの大物製作者ディノ・デ・ラウレンティスが『ゴッドファーザー』に対抗して作った実録マフィア映画ね。
麻薬取引で逮捕されたバラキ(チャールズ・ブロンソン)がマフィアの大親ジェノベーゼリノ・ヴァンチュラ)から裏切者として殺されそうになり、間違って関係ない同房の囚人を殺してしまいます。自責の念とジェノベーゼの殺し屋から逃れるためにFBIにマフィアの実態を告白するのね。マランツァーノ(ジョゼフ・ワイズマン)の子分となったバラキが、次々に起こるニューヨーク・マフィアの血の抗争史を語る形式で物語は展開していきます。マッセリアとのカステラマレーゼ戦争に勝利したマランツァーノは幹部のルチアーノ(アンジェロ・インファンティ)に殺され、バラキはルチアーノのアンダーボスであるジェノベーゼの運転手になり、マリア(ジル・アイアランド)と結婚。ルチアーノが売春容疑で逮捕されて国外追放になった後、ジェノベーゼがボスになりますが、イタリアに行っている時に第二次世界大戦が始まり、ジェノベーゼアメリカへ帰れなくなります。代わってボスになったのがアナスタジア(ファウスト・トッツィ)ね。戦争が終わり、帰国したジェノベーゼはアナスタジアを暗殺。麻薬を資金源としていたジェノベーゼは麻薬取引で逮捕され……
相次ぐ暗殺シーンのアクション演出は、リズ・オルトラーニの美しい旋律と相俟って、テレンス・ヤングは見事な冴えをみせています。ドラマとしての厚みはありませんが、実録マフィア映画としての面白さは抜群です。ブロンソンがチンピラに見えるほど、貫禄あふれるリノ・ヴァンチュラが迫力満点!