オリジナルをビデオで

nostalji2014-01-09

ビデオで『3ばか大将by団しん也』を観る。団しん也のナレーション&吹替えによる「宮殿はこわい」「爆笑出演ミュージカル・コメディ」「3ばか名場面集」の3作品が収録されています。「爆笑出演ミュージカル・コメディ」は、まだ3ばか大将(The Three Stooges)になる前の、テッド・ヒーリーの脇役だった頃(Ted Healy&his stooges)のフィルムで、彼らのルーツとなるギャグ(空威張りのモー、石頭のカーリー、ぽんこつラリー)だけでなく、ミュージカル・コメディアンのジミー・デュランテの芸も見ることができました。
1934年、モー・ハワード、カーリー・ハワード、ラリー・ファインの3人はコロンビア映画と専属契約を結び、3ばか大将として売り出します。1946年までに96本の作品に主演したとのこと。アメリカのテレビ創生期1949年からテレビ用に編集されて放送され、子どもたちの間で大人気となります。同様な作品に『ちびっこギャング』がありますが、それより少し高学年向きね。日本での放送は1963年6月からで、中学生だった私は『ちびっこギャング』より面白く思ったものです。ちなみに、『ちびっこギャング』を観ていたのは1961年ですから、余計にそんなふうに感じたのかもしれません。放送は日曜日の7時30分で、♪〜ウヒハ、ヘンチクリン、ヘンチクリンのドンスカドン〜のテーマ(日本で勝手に作った主題歌)が流れ、3人のドタバタが繰り広げられます。日本語の吹替えは、モーが藤岡琢也、カーリーが和久井節緒、ラリーが江幡高志でしたね。ちなみに、6:00『てなもんや三度笠』→6:30『シャボン玉ホリデー』→7:00『隠密剣士』→7:30『3ばか大将』→8:00『若い季節』というのが、当時の私の日曜定番でした。
1946年にカーリーが病気で倒れ、カーリーの代わりにシェンプ・ハワードが加わります。「宮殿はこわい」は、モー、ラリー、シェンプによる3ばか大将です。レストランで働く3人が、悪党に騙されて呪いがかかるという墓場から宝石を発掘しますが悪党に宝石を奪われ、取り返すために悪党の宮殿に侵入するという珍騒動ね。狂的なカーリーのギャグに対してシェンプは気弱で頼りないオジサンというカーリーとは全く違ったギャグを見せます。シェンプの加入は3ばか大将の新しい魅力をひきだし、77本作られました。画像は、ラリー、シェンプ、モーの3ばか大将。ニューヨークとロサンゼルスに滞在した時に観た3ばか大将は、この3人によるものでした。