ジャンルは西部劇

nostalji2014-01-11

録画していた『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』(1990年/監督:ロバート・ゼメキス)を再見。1955年に取り残されたマーティ(マイケル・J・フォックス)に1885年のドク(クリストファー・ロイド)からの手紙が届き、隠してあったタイムマシンを1955年のドクが修理し、マーティは1885年にタイムトラベルします。着いたところは、インディアンと騎兵隊が戦っている真っただ中。燃料タンクに穴があいたために、ガソリンが無くなり、現在に戻れなくなるのね。ガソリンの代わりに列車の力を利用することになるのですが、列車が到着するまで西部の町で一騒動。ビフの先祖のマッドドッグ(トーマス・F・ウィルソン)と対決したり、ドクが女教師のクララ(メアリー・スティーンバーゲン)と恋をしたりしてね。
シリーズ完結編ですが、前2作が1955年を軸に密接に関連していたのに対し、本作は西部劇の世界を舞台にした独立性の強いものになっています。1885年にタイムトラベルした途端に、モニュメントバレーを背景にインディアンと騎兵隊の追いかけっこなんてゴキゲンです。シンギングカウボーイ・スタイルをからかわれたり、クリント・イーストウッドと名乗ったマーティが“荒野の用心棒”を再現したりと、嬉しくなります。酒場の客に、ハリー・ケリーJrがいたこともね。
ただ、タイムトラベル上の矛盾は多くてSFとしての完成度は今イチです。マーティが1885年にタイムトラベルする前は、ドクがクララを助けた場所で死んだことになっているのですが、1955年のドクが殺されたことが刻まれた墓石にはクララの名があるんですよ。ラストで機関車型タイムマシンでドクが1985年に現れるんですが、クララと1885年に残ったドクは、どうやってタイムマシンを完成させたのだろう。タイムパラドックス問題からすれば理由のわからないところがありますが、シリーズ通して映画史に残る愉快で楽しい作品になっていま〜す。