1日早いが

nostalji2014-03-13

録画していた時代劇『四十七人の刺客』(1994年・東宝/監督:市川崑)を再見。忠臣蔵を新しい視点で描いたことで話題になった作品です。吉良上野介西村晃)への刃傷の原因を調べずに浅野内匠頭橋爪淳)を切腹させて早々に決着をつけたのは、家名と権勢を守ろうとする上杉家家老・色部又四郎(中井貴一)と側用人柳沢吉保石坂浩二)の策謀で、大石内蔵助高倉健)は、吉良家を潰し、上杉・柳沢の面目をつぶすために塩相場を操作して膨大な討入資金を確保し、その資金をつかって吉良賄賂説を江戸中に流布させて庶民の反吉良感情を煽るんですな。さらに、赤穂浪士の吉良邸討入の噂を流し、討入に困難な御府内から本所への屋敷替えに成功します。大石の攻勢に対して色部は、吉良を隠居させ米沢への転居の噂を流すとともに、新しい吉良屋敷を要塞化して、小林平八郎(石橋蓮司)に命じて屈強な武士を付人として吉良家に送り込みますが……
情報戦としての面白さはあるのですが、健さんには悪いですが大石内蔵助のタイプじゃないですね。黒木瞳宮沢りえとの色模様もあり、硬派の健さんでは違和感を覚えます。クライマックスの討入は最大の見せ場なのですが、ぶつかりあっているだけでチャンバラの面白さが出ていません。集団時代劇に必要な斬られ役の数が不足しており、立回りができていないんですよ。昨日の松方弘樹が語っていましたが、立回りに絡むのは3人ぐらいでカット処理して誤魔かしているとのこと。長回しによるチャンバラは夢のまた夢になりました。
ちなみに、松の廊下での刃傷事件は、3月14日なので〜す。