極めつけ武蔵

nostalji2014-03-19

東映5部作の『宮本武蔵』(1961年/監督:内田吐夢)を再見。5年がかり計9時間30分で武蔵の成長を描いた超大作の第1部です。内容的には、この第1部が一番優れていると思っています。野武士(加賀邦男)や役人を木剣で打ち殺す野獣のような武蔵(中村錦之助)の迫力に圧倒されます。そんな武蔵を知恵で捕える沢庵役の三国連太郎バツグンに上手いのね。お杉婆の浪花千栄子など名優揃いです。宮口精二を花田橋の竹細工の親爺役で、坂東蓑助池田輝政役でワンシーンだけに登場させるという贅沢な使い方をしています。お通役の入江若葉の演技は稚拙なところがありますが初々しさがあってグッド。昨日観た真木よう子のお通より時代劇としての演技ができていますよ。武蔵を一途に想い続けるお通は、清純で初々しさが必要ですなァ。
ムダのない展開、映像表現など内田吐夢の演出もさることながら、東映時代劇全盛時の粋が結集した作品で〜す。