小次郎登場

nostalji2014-03-21

録画していた時代劇『宮本武蔵・二刀流開眼』(1963年/監督:内田吐夢)を再見。柳生の里にやってきた武蔵(中村錦之助)は、柳生石舟斎(薄田研二)から吉岡伝七郎平幹二朗)へ贈られた芍薬の花の切り口を見て、柳生道場へ書状を送ります。武蔵を迎えた柳生4高弟は武蔵と対立し、武蔵は小刀を抜き放って二刀で身構えます。二刀流開眼ね。翌朝、石舟斎の庵の前に立った武蔵はお通(入江若葉)と再会しますが、逃れるように立ち去ります。
前作『般若坂の決斗』で、「強さを内に貯めねばならぬ」と諭す日観役の月形龍之介もそうでしたが、石舟斎の薄田研二も抜群の風格があってグッド。戦う前に武蔵が“負け”を悟るのが納得です。
吉岡道場の資金集めの帰途、祇園藤次(南廣)は船中で佐々木小次郎高倉健)に燕返しの秘剣で髷を斬られ、迎えに来ていたお甲(木暮実千代)と集めた金を持って逐電。小次郎は藤次を捜す吉岡一門と諍いになりますが、清十郎(江原真二郎)が中に入って吉岡道場の客となります。前作『般若坂の決斗』で、お甲と別れた本位田又八木村功)は伏見城の普請場で働いていましたが、小次郎あての免許皆伝状を偶然手に入れ、小次郎を名乗って京へ。お甲に捨てられ、清十郎に操を奪われ、放心状態でさまよっていた朱美(丘さとみ)に又八は出会いますが、それがもとで小次郎に化けの皮がはがされます。武蔵との約定で清十郎は五条大橋に高札を掲げ、対決を決意。五条大橋で武蔵と会った小次郎は清十郎を止めますが、清十郎は蓮台寺野で武蔵の前に一撃で腕を砕かれ敗れます。
高倉健は『千姫と秀頼』の傍役で時代劇出演はあるものの本格的な作品はこれが初めてでした。数多くの時代劇に出演している俳優たちの中にあって、健さんのセリフ回しは少し難がありますね。雰囲気的には悪くないのですが、喋ると周りから浮いた感じになっていま〜す。