懐かしくて

nostalji2014-05-18

YouTubeでマカロニ西部劇『皆殺し無頼』(1966年/監督:ロモロ・グエリエリ)を観る。リアルタイムに劇場で観て以来の再見です。字幕はないけど内容は憶えているので、楽しめました。主人公の名前は、テレビ西部劇『反逆児』と同じですが、それとは全く関係ありません。
財産家の若い妻サマンサ(ロザルバ・ネリ)が兄のペドロ(ルイジ・バンヌッキ)と結託して夫を殺し、その罪を情夫の召使いの男に着せ、昔の愛人だった殺し屋のカラディン(ローレンス・ドブキン)に殺させます。財産家の甥で旅に出ていたジョニー・ユマ(マーク・ダモン)は酒場の乱闘を通じてカラディンと仲良くなり、拳銃を交換。叔父の牧場がある町に着いたユマは、カラディンに間違われ陰謀をかぎつけます。しかし、ニセ者であることを見破られ、ペドロたちに捕まって闘牛なみに槍で突かれるリンチにあうのね。ペドロの一瞬の隙をついて脱出したユマは、かつて無法者たちの手から助けた少年の家に匿われます。サマンサはユマを殺すためにカラディンを雇い、必死にユマの行方を追求。傷の癒えたユマが叔父の屋敷に忍び込み、隠されていた遺言状を見つけた頃、ユマを匿っていた少年がペドロたちに殺されます。叔父と少年の復讐を決意したユマにカラディンからの決闘状が……
ブーム全盛時の作品で、ユマが無法者を撃ち殺す冒頭から撃ち合いの連続です。クライマックスは、ユマとカラディンの両方を殺そうとするペドロ一味との銃撃戦ね。ユマとカラディンが決闘で拳銃を抜くや、隠れていたペドロ一味を撃ち倒し、二人が協力してやっつけていくのね。最後に残ったペドロを無抵抗にし、「一発は叔父のため、一発は少年のため」と銃弾を射ち込むのは真にマカロニ的です。一方、カラディンは自分を裏切ったサマンサを詰問しますが、彼女の言い訳に油断して撃たれる仕末。悪女に油断は禁物ですな。それでも瀕死の中で逃げ去るサマンサに向けて放った一弾が強烈なしっぺ返し。サマンサを追ったユマが砂漠で見つけたのは、渇死したサマンサの死体です。そばには銃弾で穴の開いた水筒ね。ユマが叔父からもらった懐中時計のフタの開け方が、屋敷の隠し金庫の開け方と同じだったりと、細かいところにも工夫があってグッドで〜す。
画像は、『皆殺し無頼』のレコードジャケット。ワイルダー・ブラザースが歌う主題歌がいいんだなァ。