アメリカの良心

nostalji2014-06-02

西部劇DVDの『星を持つ男』(1950年/監督:ジャック・ターナー)を観る。両親を亡くし、牧師夫婦に育てられた少年ジョン(ディーン・ストックウェル)の想い出として物語は始まります。
南北戦争が終わり、西部の小さな町ウェールズバーグにやってきた牧師のグレイ(ジョエル・マクリー)は酒場へ行き説教を始めますが騒ぎが静まらず、いきなり二挺拳銃を抜きます。マクリーの西部男としての風格と、人柄である誠実さが出た名シーンです。妻ハリエット(エレン・ドリュー)との結婚やジョンの面倒をみるようになったこと、住民の紹介や住民に慕われるようになったことがナレーションで語られ、父親のあとを継いだ若い医師(ジェームズ・キャメロン)のエピソードと黒人老農夫(フアノ・ヘルナンデス)のエピソードが描かれます。
西部劇というより人情ドラマで、人は皆善人という甘い内容です。力で解決するのでなく、良心に訴えるというものね。刺激がなく、ぬるま湯的なストーリー展開ですが、私は気に入りました。
蛇足ですが、荒っぽいが人の好い農夫(アラン・ヘイル)の長男役でジェームズ・アーネス、若い医師の恋人の女教師役でアマンダ・ブレイクという、テレビ西部劇『ガンスモーク』の名コンビが若々しい姿を見せていま〜す。