トンデモ史実

nostalji2014-10-22

オフィス五稜郭:編の『逆説!日本史ミステリー』(双葉社:2012年1月22日第1刷発行)を読了。
キリストは日本で死んだ(日本人のルーツはユダヤ人)、遮光器土偶は宇宙人、上杉謙信は女、徳川家康は替玉、といった周知のことを含む37の異説が紹介されています。
史実からの妄想としては、倭寇の正体が津軽安東氏の末裔というのは面白いですね。高麗末期、朝鮮半島を荒らしまわった倭寇の首領の名は阿只抜都(アキバツ)。高麗史に記載されています。朝鮮半島南部の鎮浦に上陸した阿只抜都は内陸部に向かって怒涛の進撃をし、全羅北道の城を陥落させましたが、李成桂(後に朝鮮王朝を開くイ・ソンゲ)率いる高麗の大軍により、船を焼かれて退却できなくなった阿只抜都は討死。アキバツという名から連想されるのが、蝦夷の英雄アテルイね。津軽安東氏は蝦夷の一族で、平安時代に十三湊を本拠に海洋貿易をしており航海術に長けていました。津軽安東氏の末裔がアテルイにあやかってアキバツと名乗ったのかも……
いかにもありそうなのが、徳川家康による毒殺暗殺説。家康が医者顔負けの薬物知識を持っていたのは事実で、いろいろなタイプの毒薬を使って、堀秀政蒲生氏郷加藤清正といった自分の天下獲りに邪魔になりそうな大名を暗殺したと云うんですな。彼らの死因をみると、納得感がありま〜す。