史実にこだわらないが

nostalji2014-11-03

西部劇DVDの『ミズーリ大平原』(1953年/監督:ジェリー・ホッパー)を観る。
ミズーリ州セントジョセフからカリフォルニア州サクラメント間を、馬を乗り継いで速達郵便を届けるポニー・エキスプレス開設にあたり、バッファロー・ビル(チャールトン・ヘストン)とワイルド・ビル・ヒコック(フォレスト・タッカー)が活躍する物語です。バッファロー・ビルが交通路を調査しているとイエロー・ハンド(パット・ホーガン)率いるインディアンに襲われて馬を失い、通りかかった駅馬車でランス(マイケル・ムーア)とイブリン(ロンダ・フレミング)の兄妹と出会います。彼らは東部との通信事情の悪さを理由にカリフォルニア独立を考えているのね。彼らの仲間のクーパー(ヘンリー・ブランドン)とペムバートン(スチュアート・ランドール)は私利私欲のためにエキスプレスを妨害しようとインディアンにライフルを売ります。ビル、ヒコック、イブリン、デニー(ジャン・スターリング)が駅馬車中継所でインディアンに襲われますが、ビルが酋長のイエロー・ハンドと決闘をして窮地を脱出。交通路が完成し、大統領のメッセージを伝えるポニー・エキスプレスの第1便がカリフォルニアに向けて出発しますが……
史実無視の娯楽西部劇です。バッファロー・ビルは当時15歳。ロンダ・フレミングやジャン・スターリングと恋模様を展開するには早すぎます。イエロー・ハンドと決闘するのも、ずっと後のこと。内容さえ面白ければ史実にこだわる必要はないのですが、だらだらした展開で緊迫感がないんですよ。チャールトン・ヘストンバッファロー・ビルは、やたらカッコつけているだけだし、フォレスト・タッカーはワイルド・ビル・ヒコックのイメージじゃありません。悪役も魅力ないし、イエロー・ハンドも酋長の貫禄なし。実在の人物を揃えればいいってもんじゃないよォ。
ポニー・エキスプレスといえば、テレビ西部劇『ヤングライダーズ』を再見したくなりました。