伝説の始まり

nostalji2014-11-07

ビデオに録画保存していたテレビ西部劇『ヤングライダーズ』の#6「逃亡奴隷」と#7「10セントのヒーロー」を再見。
「逃亡奴隷」は、嵐の夜、ユリシーズ(スタン・ショウ)という黒人が中継所にやってきます。人柄も良く、群れから離れた子馬を届けてくれたことから中継所で働きはじめますが彼は逃亡奴隷だったのね。彼を追ってミズーリ義勇軍がスイートウォーターの町へ。隊長はユリシーズに食事と寝場所を貸しただけの農夫をムチ打つ残虐な男。義勇軍に対しての対応を話し合う住民の集会が開かれます。住民たちは義勇軍とは関わらないことに決め、エマとキッドはユリシーズを荷馬車に隠して逃がすことに。しかし、義勇軍に見つかりユリシーズは捕えられ、エマとキッドも危害を加えられようとします。それを見た住民たちは銃をとって起ち上がり、義勇軍は退散。ユリシーズを殺そうとした隊長はキッドに撃たれて落着です。
住民たちが団結して自由を束縛する敵と戦うというのは伝統的西部劇に見られるパターン。自由を求めて西部にやってきた開拓者たちのフロンティアスピリットですな。西部劇衰退の理由の一つにフロンティアスピリットの色あせたことがあります。
「10セントのヒーロー」は、ジミーと諍いをおこしたダイムノベラー(10セント小説の作家)のマーカス(ゲリット・グレアム)は、そのことを根に持ち、ジミーをモデルに“ワイルド・ビル・ヒコック”の物語を書きます。その為、ジミーはガンマンたちに狙われることになるのね。小説の中でジミーに殺されたことになっているコールダー(M・C・ゲイニー)が現れ……
伝説が真実になる怖さを描いたエピソードです。名を上げるために拳銃を抜いた若者をジミーが反射的に撃ち殺してしまうラストは苦いものになっています。画像は、ジミー役のジョシュ・ブローリン。後姿はティースプーン(アンソニー・ザーブ)で、「真実はひとつ」とジミーを諭します。冒頭シーンでは東部から野球道具を取り寄せたりして、ティースプーンは新し物好きでもあります。