ミステリータッチだが

nostalji2015-05-29

西部劇DVDの『最後の追跡者』(1953年/アルフレッド・L・ワーカー)を観る。関係者の話から経緯が語られていくというミステリータッチの西部劇です。
10万5千ドルの大金を奪った犯人を追った追跡隊が町に疲れ切って戻ってきます。犯人のローマー一家3人(ジェームズ・ベル、スキップ・ホメイヤー、ガイ・ウィルカーソン)と金を奪われたドルー(チャールズ・ビックフォード)は死に、保安官のフレイザー(ブロデリック・クロフォード)は瀕死の重傷。何も知らない野次馬に、フレイザーの友人のウィスキー商人(ヘンリー・ハル)が事件の発端を語ります。
大牧場主のドルーに牧場を安く買い叩かれたローマー一家が、ドルーから10万5千ドルを奪って逃げます。ドルーは息子のように育てているジェッド(ジョン・デレク)と彼らを追おうとしますが、ドルーに任せると逮捕せずにリンチする恐れがあるというので市民委員会の4人と保安官が加わります。その後の出来事は市民委員会の4人によって語られ、砂漠に追いつめた一家と撃ち合いになり、一家を射殺したもののドルーは撃たれて死に、保安官も重傷を負ったとのこと。奪われた金は一家が死んでどこに隠したかわからず、ドルーは全財産をジェッドに譲るという遺言を残して死んだと言うのね。しかし、保安官が意識を取戻し、ジェッドが真相を語ります。
現在と回想を往還しながら物語が展開していき、人間の心の弱さを描き出した作品になっています。保安官とドルーの関係など、今イチ説明不足のところがありますが、出来のよい小品といえま〜す。画像は、ブロデリック・クロフォードとチャールズ・ビックフォード。