子供向け西部劇とは

nostalji2015-08-11

懐かしのテレビ西部劇『西部の勇者キット・カースン』のDVD3枚目と4枚目を観る。
#5「イニョーのとどろき」は、知事の依頼でイニョー地方の金鉱調査に来たキット・カースン(ビル・ウィリアムス)とエル・トロ(ドン・ダイアモンド)が、父親と離れ離れになってインディアンに追いかけられている少女を救い、父親が見つけた金鉱を悪党から守る物語。自分の土地に入ってくる白人は善人・悪人の区別なく殺すキャラとしてインディアンを描いています。
#6「国境の町」は、密輸犯罪の捜査に国境の町に来たカースンとトロが事件の黒幕を見つける物語。謎の殺し屋の正体は……
#7「ホテルの未亡人」は、強盗が多発する地帯の調査に来たカースンとトロが、強盗に襲われていない町に目をつけ、強盗団の黒幕を見つける物語。黒幕はホテルの未亡人だったのです。
#8「改心した男」は、お尋ね者を追っていたカースンとトロが、妻子の暮らす牧場が何者かに狙われていると知って戻ってきたお尋ね者の手助けをする物語。牧場は鉄道予定地になっており、銀行家が無法者を使って無理やり買収しようとしていたのね。
アメリカのテレビ創生期、新しいメディアであるテレビに最初に足を踏み入れたのは、シンギング・カウボーイとして子供たちに人気のあったジーン・オートリーでした。オートリーは安物西部劇がテレビへの販路となると考えたんですな。自身が主演する作品以外にも、『テキサス平原児』『走れ!名馬チャンピオン』『バッファロー・ビルの冒険』『アニーよ銃をとれ』といったシリーズを送り出しました。複雑な心理描写はなく、アクション中心の子供でもわかる単純なストーリーは茶の間の人気となり、オートリーに追随して他にも、紹介している『西部の勇者キット・カースン』だけでなく、『ローン・レンジャー』『シスコ・キッド』など次々に新しいシリーズが生まれたのです。しかし、そんな西部劇に飽きたらず、『ガンスモーク』のような重厚でリアルな西部劇が出てきます。大人の視聴者たちが好んで鑑賞したことから“アダルト西部劇”と呼ばれ、それ以前の子供の娯楽に大人がつきあうような西部劇を“子供向け西部劇”と呼ぶので〜す。