昔ほど熱心でなく

nostalji2015-09-22

ブックオフでゲットしたまま放っておいたマカロニ西部劇『黄金の棺』(1966年/監督:セルジオ・コルブッチ)を観る。南軍の再興をもくろむ一家が北軍から奪った大金を棺桶に隠して故郷まで運ぼうとする物語です。
南北戦争終結したものの、ジョセフ・コットンを家長とするジョナス一家は北軍の輸送隊を襲って大金を奪います。南軍復興の軍資金にする為ね。戦争未亡人が夫の遺体を運ぶと見せかけて棺桶の中に大金を隠して故郷まで運ぶ計画でしたが、未亡人役に雇ったアル中の女が金を持ち逃げしようとして長男(ジーノ・ペルニス)が女を殺してしまいます。三男(ジュリアン・マテオス)が酒場で助けた女賭博師(ノーマ・ベンゲル)を新たな未亡人役にして旅を続けることになりますが、自警団に行く手を遮られたり、メキシコ山賊(アルド・サムブレム)に襲われたりと苦難が続き……
北軍の輸送体を待ち伏せしてダイナマイトで一方的にドカンドカンと皆殺し、家族以外は信用できないと襲撃仲間を撃ち殺し、アル中女をナイフでメッタ差し、正体がバレそうになって無抵抗の盲目男をメッタ射ちと、マカロニの特質が随処に見られます。ラストの数分はコルブッチらしい滅びの美学です。杜撰な演出があったり、キャラ設定に曖昧なところがあって傑作とはいえませんが、正統的マカロニといえま〜す。