久しぶりに

nostalji2015-10-19

西部劇の友人から送られてきたDVD『私刑(リンチ)される女』(1953年/監督:アラン・ドワン)を観る。南北戦争末期の南軍と北軍が境界を接する町を舞台に西部女の対決を描いた毛色の変わった西部劇です。
兄ビッタルートを訪ねて東部から来たサリー(ジョーン・レスリー)が乗った駅馬車北軍が護衛していたことから南軍ゲリラのクァントレル(ブライアン・ドンレヴィ)一味が襲います。北軍の小部隊は全滅し、クァントレルは駅馬車と一緒にボーダーシティへ。ビッタルートの酒場へ昔は彼の恋人だったクァントレルの妻ケイト(オードリー・トッター)が現れたことから騒ぎとなり、鉛鉱山の鉱区長ランス(ジョン・ランド)は騒ぎを鎮めるために心ならずもビッタルートを射殺します。ケイトが嫌味たっぷりにラブソングを歌い、拳銃をふりまわしてビッタルートを挑発したのね。サリーは兄の酒場を引き継ぎますが……
ボーダーシティは女市長(ニナ・ヴァレラ)の指導のもと、南軍にも北軍にもつかぬ中立を宣言し、この中立を邪魔する者は片っ端からリンチね。北軍も南軍も手が出せないのは弾丸供給のための鉛鉱山を盾にしている(中立を侵害したら鉱山を爆破)という設定は面白いです。サリーとケイトが酒場で大格闘をしたり、町の往来で1対1の決闘を演じるのが見せ場で、アラン・ドワンはパロディ映画としてこれを作ったようです。敵同士も最後はハッピーエンドという、お気楽西部劇で〜す。