昨日に続き

nostalji2015-10-20

西部劇DVD『帰って来た男』(1950年/監督:リチャード・ベーア)を観る。殺人犯に間違われた男が真犯人を捕まえる西部劇です。
ローガン(ゴードン・マックレー)は腕と度胸のある生粋の西部男。原題にあるFrontiersmanね。酒場で喧嘩した相手が殺され、目撃者の証言でローガンが逮捕されます。彼の親友ララビー(ロリー・カルホーン)から密かに拳銃を渡され脱獄しますが、その夜に銀行が襲撃されローガンも一味とみなされます。心ならずも医者の娘ジャニー(ジュリー・ロンドン)を人質にして町から脱出。駅馬車を襲撃している強盗団の中に、ローガンと同じ斑馬に乗り、同じ服装をした男がいることを見つけたローガンは彼らの跡をつけます。親友のララビーが真犯人とわかり……
主演のゴードン・マックレーはミュージカル・スターで、劇中でも歌を聴かせます。相手役のジュリー・ロンドンも歌手ですが歌うシーンはなし。リチャード・ベーアの演出は少しモタモタしたところがあり、アクション・シーンも歯切れが悪いです。ご都合主義的展開は常道ね。
この作品は1950年製作ですが、日本で公開されたのは1963年です。日本では1960年代前半にテレビを中心に西部劇ブームがおこり、映画でも西部劇の需要が高まりました。しかし、アメリカでは50年代までは盛んに作られていたB級西部劇がテレビの影響で作られなくなり、日本の配給会社は名作のリバイバル上映と日本未公開だったB級西部劇で穴埋めしたんですな。おかげで、リバイバル上映で『駅馬車』や『シェーン』などを観ることができたんですけどね。穴埋め用の50年代前半製作の西部劇は、ランドルフ・スコット主演のものに面白いものがあるくらいで、総じて不出来ですなァ。