少し遅れたが

nostalji2015-11-23

昨年11月10日に亡くなった健さんを偲んで録画していた『日本侠客伝・雷門の決斗』(1966年・東映/監督:マキノ雅弘)を観る。浅草の興行界を牛耳ろうとする悪徳ヤクザとの戦いを描いた任侠映画でシリーズ5作目です。
船員だった平松信太郎(高倉健)が浅草に帰ってくると、朝日座を中心に興行を行っていた父・源之助(内田朝雄)は朝日座を借金のかたにヤクザの観音一家にとられ、自殺します。信太郎は平松興行の二代目を継ぎ、浅草の館主たちのために興行の手配をしますが、観音一家の露骨な妨害に会うんですな。女座長(ロミ山田)の借金の片をつけた子分の正一(待田京介)が女座長に横恋慕していた観音一家の代貸・青木(天津敏)に殺され、父の友人で信太郎の恋人・千沙子(藤純子)の父親である老侠客の喜三郎(島田正吾)が観音一家に殴り込み、組長・風間(水島道太郎)の凶弾に倒れたことから、信太郎は大震災復興三周年記念興行を成功させるために観音一家と決着へ……
典型的なガマン劇で、定番通りの展開ですが、役者の魅力とマキノ監督の職人芸的演出の妙で起伏のある作品となっています。登場人物の情感が見事に描かれ、観客の共感となってクライマックスに向けてのアクションが迫真を帯びてくるんですね。ゲームのようなアクション映画は飽きますが、ドラマのあるアクション映画は飽きませ〜ん。