珍しい題材なので

nostalji2016-01-08

録画していた『提督の艦隊』(2015年/監督:ロエル・レイネ)を観る。英蘭戦争においてオランダ海軍を率いて英・仏連合軍を破り、オランダの独立を守った英雄を描いた劇場未公開のオランダ映画です。
ミヒール・デ・ロイテル(フランク・ラマース)は妻(サネ・ランゲラール)や子どもたちと田舎で暮らそうと考えていましたが、英軍との海戦で戦死した提督(ルトガー・ハウアー)に後を託され、ウィッテ首相(バリー・アトスマ)の強い要請もあってオランダ海軍の提督になります。ミヒールの巧みな戦術で打撃を受けた英国はフランスと同盟し、オランダに侵攻開始。ウィッテはウィリアム三世(エグバート・ヤン・ウェーバー)の謀略で戦争責任を問われ、ウィリアム三世側近にたきつけられた暴徒によって惨殺されます。英仏連合軍の上陸を阻止するために、ミヒールはオランダ海軍を率いて英仏の大艦隊に戦いを挑み……
英蘭戦争については全く知らなかったので興味を持って観ました。貿易においてオランダ東インド会社がイギリス東インド会社を上回ったことから、イギリスが海上での通商妨害を行うようになり、イギリス海軍とオランダ海軍が戦うようになったんですな。その為、戦闘シーンは海戦。帆船を使った海戦シーンは迫力がありますよ。金がかかるせいか、最近では殆ど作られなくなった海戦がたっぷり出てくるので満足、満足。
内容は政争の犠牲になった英雄の悲劇ですが、皮肉なラストは一種の感動を呼びます。それにしても、日本人にはない西洋人民衆の残酷さにはついていけませ〜ん。