時代劇の延長

nostalji2016-04-29

帰省留守中に友人から送られてきたDVD『地獄の底までつき合うぜ』(1959年・東映/監督:小沢茂弘)を観る。
碇勝五郎と源次の七回忌の法要に死んだはずの源次(片岡千恵蔵)が姿を現します。七年前、源次は養父の勝五郎(進藤英太郎)、義兄の千造(山村聰)、黒田(山形勲)、岸本(柳永二郎)、山口(永田靖)と黒田の船で金塊の引き上げをしていましたが、分け前の夜に勝五郎は何者かに射殺され、源次も射たれて海に落ち、行方不明になっていたのね。金塊を元手に、千造は印刷屋、黒田は船会社の社長、岸本は酒場の経営者、山口はボクシングジムのオーナーになっており、復讐に現れた源次の命を狙います。黒田の娘・順子(佐久間良子)と恋仲の源次の義弟・幹夫(高倉健)は、源次が勝五郎を殺して海に落ちたと聞かされており、源次を憎んでいましたが、山口たちにリンチされるところを源次に救われ、源次の話に納得。岸本は用心棒の松吉(江原真二郎)に源次を殺すように命じますが、松吉は源次に惚れ込み源次の味方になります。源次が救った早苗(中原ひとみ)の証言で岸本たちが人身売買していたことがわかり、さらに千造が黒田たちの贋札製造に手を貸していることがわかり……
霊柩車で乗り込み、棺桶から千恵蔵御大が姿を現すオープニングから二挺拳銃をブッ放すラストの大銃撃戦まで、当時としては一般受けする映画です。起承転結があって、見せ場があって、千恵蔵御大をカッコよく(現在の視点からすると酷いものですが)見せる典型的な娯楽映画の演出ですな。チャンバラで相手の刃先をかわすように、銃弾をかわすなんて時代劇アクションね。良い悪いは別にして、時代劇全盛の東映にマッチした現代アクションなので〜す。